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「光回線のモデムって何?」
「ONUとモデムの違いは?」
「モデムとルーターの違いは?」
光回線を利用するにはONUまたはモデムが必要です。
なぜならインターネットを利用するには、光回線または電話回線の信号とデジタル信号を相互変換する必要があるからです。
ONUとモデムを同じものだと思っている人が多いですが、
厳密にはモデムとONUは違います。
本記事では、モデムについて詳しく解説します。
モデムとは?
(画像:ADSLモデム-MS5|NTT東日本)
モデムとは、電話回線(メタルケーブル)のアナログ信号とインターネットで使うデジタル信号を相互変換する装置です。
戸建住宅や光配線方式の集合住宅では、ONUで光信号とデジタル信号を相互変換します。
光回線の配線方式がVDSLの集合住宅では、ONUではなくVDSLモデムでインターネットを利用します。
ONUをモデムと混同している方が多いですが、厳密にはONUはモデムではありません。
モデムにはADSLモデムとVDSLモデムがあります。
前述の通り、マンションの光回線の配線がVDSL方式であれば、室内にはモジュラージャックがあり、電話線(モジュラーケーブル)でVDSLモデムと接続してインターネットを使います。
アナログ回線は2024年1月に終了予定
アナログ回線は2024年1月以降サービス終了予定です。
アナログの固定電話はIP電話として継続利用可能ですが、NTTのフレッツADSLでインターネットを利用していた方は、2023年1月31日でサービスが終了となります。
2024年3月までにYahoo!BB ADSLも一部地域からサービスを順次終了と発表されています。
モデムとONUの違い
光回線を利用するのには、モデムかONUかどちらか一方が必要です。
戸建の場合はONUを利用しますが、集合住宅は配線方式によってどちらが必要かが違います。
それぞれの違いは以下の通りです。
室内で必要な機器 | ONU | VDSLモデム |
---|---|---|
光回線の配線方式 | ひかり配線方式(占有型) | VDSL方式(シェアード型) |
ケーブル | 宅内用光ケーブル | モジュラーケーブル(電話線) |
室内の壁の差込口 | 光コンセントまたは光ローゼット | モジュラージャック |
通信速度 | 最大1Gbps | 最大100Mbps |
ランプ | ・電源(POWER/FAIL/FAIL) ・認証(AUTH) ・光回線(PON/TEST)UNI | ・POWERLINE(VDSL LINK) ・LINK/ACT(LAN LINK) ・FAIL(ALARM) |
【ランプの意味(ONU)】
- 電源(POWER/FAIL/FAIL):電源が黄緑点灯で正常・赤または消灯なら機器故障
- 認証(AUTH):正しい契約情報が届いていれば点灯・消灯で通信異常
- 光回線(PON/TEST):NTT局内からの光信号が届いていれば点灯
- UNI:ONUに接続している機器に信号を送っていれば点滅または点灯(接続している機器に電源が入っていなければ消灯)
【ランプの意味(VDSLモデム)】
- POWER:黄緑点灯で正常・消灯なら故障
- LINE(VDSL LINK):高速点滅なら正常・ゆっくりした点滅なら通信異常
- LINK/ACT(LAN LINK):接続している機器の電源が入っていれば点灯で正常
- FAIL(ALARM):消灯で正常・赤点灯なら機器故障
モデムとルーターの違い
モデムは前述の通り、アナログ信号とデジタル信号を相互変換する装置です。
ルーターはデジタル信号をスマホやパソコンなどの端末に送る装置で、端末とLANケーブルで接続するためLANポートがあります。
Wi-Fiルーターは無線LANルーターとも呼ばれ、LANケーブルで接続する以外に無線で端末と接続できるので、家の中がWi-Fi環境になります。
最近光回線の中でも最大通信速度10Gbpsの光クロスが登場しました。
今のところ地域は限定的だけど、光クロスを利用している場合は10Gbps対応のルーターが必要で、通常の1Gbps用LANポート以外に10Gbps用LANポートがあるわ。
LANケーブルも10Gbps対応のCat6A(カテゴリ6A)ケーブルが必要よ。
ホームゲートウェイについても知っておこう
ホームゲートウェイ(HGW)とはルーターに光電話やWi-Fiの機能がついた、多機能ルーターのことです。
NTT光回線(フレッツ光・光コラボ)を利用する際、ひかり電話やレンタル無線LANルーターを契約すると、ホームゲートウェイ(HGW)が届きます。
ホームゲートウェイには次の種類があります。
- 一体型ホームゲートウェイ
- 単体型ホームゲートウェイ
一体型ホームゲートウェイ
(画像:ホームゲートウェイ|NTT東日本)
一体型ホームゲートウェイとは、ONUとルーターが一体になっているひかり電話対応機器です。
電話ポートや無線LAN機能があり、契約があればこれ一台でひかり電話やWi-Fiでのインターネットが利用できます。
電源ランプが2種類あり、「電源」がONU電源、「ルーター電源」がルーター部分の電源です。
NTT西日本では2022年12月現在PR400やPR500が一般的で、上部に無線LANカードの差込口があり、無線LANカードを挿してWi-Fi環境を作ります。
NTT東日本では無線LANが内蔵されたRS400やRS500が届きます。
VDSLモデムと多機能ルーターが一つになったタイプもありましたが、現在は提供を中止しています。
手元にRV-440もしくはRV-340というVDSLモデム一体型HGWがある場合、交換すると以降はVDSLモデムと単体型HGWの2台を設置するので、電源タップが1つ追加で必要です。
単体型ホームゲートウェイ
(画像:ホームゲートウェイ|NTT東日本)
単体型ホームゲートウェイは、ONU機能を搭載していないひかり電話対応ルーターです。
VDSL方式の集合住宅でひかり電話を利用する場合、VDSLモデムと単体型ホームゲートウェイを接続して使います。
2019年以降RX600という単体型ホームゲートウェイが登場しました。
RX600は小型ONUを挿入して一体型ホームゲートウェイのようにして使用します。
光回線を新規契約すると、RX600が届くか前述の機器が届くかわかりません。
レンタルなので機種を指定できませんし、機器は基本的にリユース品です。
モデムは購入できる?
光回線に必要なONUまたはVDSLモデムは、光回線の契約があれば無料でレンタルできます。
ONUはMACアドレスという固有の情報をNTT側で設定しているため、ヤフオク!などで購入しても使えません。
VDSLモデムは機器自体に情報の設定が不要のため購入できますが、無料レンタルされるためあえて購入する必要はありません。
ひかり電話の利用予定があってHGWがレンタルされた場合も無料ですが、HGWをWi-Fiルーターとしてレンタルすると月額利用料がかかります。
NTTからレンタルされるWi-Fi機能付きHGWより、Wi-Fiルーターのメーカー品のほうが高性能でおすすめです。
月額500円程度でレンタルするより3,000円台からでもコスパの良いWi-Fiルーターが市販されているので、購入しても1年足らずで元が取れるわよ。
光回線の機器の繋ぎ方
前述のとおり、届いた機器によって接続方法が違います。
- ONU
- VDSLモデム
- ONU一体型HGW
ひかり電話やひかりテレビを利用する場合は、接続する機器が増えるので注意が必要です。
ONUの繋ぎ方
- 壁にある光コンセントまたは光ローゼットの差込口に光ケーブルを挿し、ONUの「LINE」に光ケーブルを繋ぐ
- ONUの「UNI」というLANケーブルの差込口にLANケーブルを挿し、ルーターの「WAN」または「インターネット回線」に繋ぐ
- ルーターのLANポート(LAN1・LAN2・LAN3・LAN4)はパソコンやゲーム機などを繋ぐためのポート
VDSLモデムの繋ぎ方
- 壁にあるモジュラージャックに電話線を挿しVDSLモデムの「LINE」に電話線を繋ぐ
- VDSLモデムの「LAN」というLANケーブルの差込口にLANケーブルを挿しルーターの「WAN」または「インターネット回線」に繋ぐ
- ルーターのLANポート(LAN1・LAN2・LAN3・LAN4)はパソコンやゲーム機を繋ぐためのポート
ONU一体型HGW(ひかり電話があるとき)
- 壁にある光コンセントまたは光ローゼットの差込口に光ケーブルを挿し、ONU一体型HGWの「LINE」に光ケーブルを繋ぐ
- ONU一体型HGWの「電話1」または「電話2」に電話線を挿し電話機と繋ぐ
- Wi-Fiルーターを接続する場合は「LAN1」(LAN2・3・4でもOK)とWi-Fiルーターの「WAN」または「インターネット回線」に繋ぐ。パソコンやゲーム機も同様にLAN1~4に接続する
わからない時はサポートサービスを活用しよう!
インターネットを利用していると、突然回線が切れたり動画が固まってしまったり、予期せぬトラブルに見舞われて困ることがありますよね。
新しいルーターやスマホの設定がわからないけれど、詳しい人がいなくて困るということも。
そんなトラブルにも専門知識のあるオペレーターが対応してくれるサポート窓口があったり、いつでも駆けつけてくれるサービスがあったりすると安心です。
NTTリモートサポートサービス
NTT光回線の光コラボ事業者であれば、ほとんどの場合NTTの「リモートサポートサービス」の契約ができます。
光回線事業者に問い合わせるか、以下のサイトからリモートサポートサービスの契約ができる事業者かどうかチェックしてみましょう。(ほかのサービスも一覧で表示されています)
東西日本の両方でサービスを提供している光コラボ事業者なら、西日本のサイトで検索すると見つけやすいです。
東日本のサイトは50音順の一覧表示で、光回線事業者の会社名で表示されています。
西日本のサイトでは会社名でなくサービス名で検索しても見つけられるわ。例えば「おてがる光」の場合、会社名は「株式会社エクスゲート」だけど、西日本のサイトで「おてがる」で検索可能よ。
事業者独自のサポートサービス
各光コラボ事業者によって独自でサポートサービスを提供しているケースもあります。
一例を表にしてみました。
光回線 | サポート名 | 月額利用料 | サポート内容 |
---|---|---|---|
おてがる光 | あんしんサポート+ | 初月無料 今なら1,430円→825円 | ①電話サポート ②リモートサポート ③駆けつけ設定サポート24 ④生活110番優待 |
ドコモ光 | あんしんパックホーム | 初回31日無料 1,485円→968円 | ⑤デジタル機器補償サービス ⑥ネットトータルサポート ⑦ネットワークセキュリティ |
ソフトバンク光 | BBサポートワイドプラス会員 | ワイドプラス会員:550円 ワイド会員:330円 | ワイドプラス会員:電話サポート無料・訪問対応あり(別途費用発生) ワイド会員:電話サポート1回198円・訪問対応あり(別途費用発生) |
auひかり | ・あんしんトータルサポート ・かけつけ設定サポート | 月額550円 かけつけ設定は内容に応じて金額が変わる | インターネットの設定に関する電話サポート+リモート設定 かけつけ設定:訪問して機器の設定(別途費用発生) |
楽天ひかり | リモートサポートサービス | 月額550円 | インターネットの設定に関する電話サポート+リモート設定 |
①電話サポート:インターネット接続設定を専門スタッフが電話でサポート
②リモートサポート:リモート接続で専門スタッフがパソコンの設定操作
③駆けつけ設定サポート24:パソコン設定などで困ったら24時間以内に訪問設定(初月無料・今なら715円→330円)
④生活110番優待:鍵・害虫・ガラス・雨漏り修理などの費用を10%キャッシュバック(月額165円)
⑤デジタル機器補償サービス:ドコモ光で利用している端末の故障や破損の修理や代替品の提供対応(月額550円)
⑥ネットトータルサポート:電話・訪問でのサポート(月額550円)、買取、オンラインパソコン教室は内容に応じた支払いが発生
⑦ネットワークセキュリティ:自宅パソコンのセキュリティ強化(月額385円)
モデムを交換する方法
モデム・ONU・HGWなどレンタル機器が故障した時や故障が疑われる場合は、光回線事業者を通してNTT故障窓口に対応依頼すると、機器の交換や訪問点検が可能です。
訪問点検の場合は機器交換が必要かどうかは修理者が判断するので、必ず交換するかどうかはわかりません。
機器の配送が可能な場合は機器交換は必ずできます。
レンタル機器は基本的にリユース品で、新品や上位機種に交換はできません。
光回線のモデムによくある質問
光回線のモデムについてよくある質問をまとめました。
- モデムってなに?
- モデムとは、電話回線(メタルケーブル)のアナログ信号と、インターネットで使うデジタル信号を相互変換する装置です。
>> モデムの役割を詳しく見る
- モデムは購入できるの?
- VDSLモデムは光回線を契約すると無料でレンタルできます。
購入する必要はありません。
- モデムは交換できる?
- NTT故障窓口に対応依頼すれば交換してくれます。
まとめ
この記事では光回線のVDSLモデムやONUについて解説しました。
ONUやモデムといった接続機器は、最初の接続やトラブルが起きた時にしか意識することはないですが、機器の役割やランプ状態を理解しておけば、落ち着いて対処できます。
- モデムはアナログ信号とデジタル信号を相互変換する装置
- ONUは光信号とデジタル信号を相互変換する装置
- ルーターはデジタル信号をスマホやパソコンなどの端末に送る装置
- HGWはひかり電話やルーターの機能がひとつになった装置
- 困った時はサポートサービスを活用するとよい
モデムについて理解が深まり、いざという時慌てずに自分自身で解決できて、素早く快適なインターネット環境に戻れるとうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。