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「光回線のONUって何?」
「ONUとモデムの違いは?」
「ONUのランプの意味は?」
ONUは光回線を利用する際に必要な機器です。
ONUは光信号とデジタル信号を相互変換して、インターネットを快適に利用するための装置です。
集合住宅では、室内にONUがない場合もあります。
この記事では光回線におけるONUの役割やモデムやルーターとの違いなどを詳しく解説します。
最後まで読めば光回線のONUについて正確に理解でき、突然のトラブルにもランプ状態から原因や解決策を自分で見つけて対応できるようになります。
光回線のONUの仕組みと役割
ONUは「Optical NetWork Unit」の頭文字をとったもので、回線終端装置ともいいます。
光ファイバーケーブルで届いた光信号をデジタル信号に変換したり、逆にデジタル信号を光信号に変換したりする装置です。
光回線はONUがなければインターネットができません。
室内にある光コンセント(または光ローゼット)とONUを、室内用光ケーブルで接続してインターネット環境を作ります。
この記事では主にNTT光回線(フレッツ光・光コラボ)の利用を想定して解説します。
独自回線や電力系回線の光回線では、名称や役割が少し違う場合があるので注意しましょう。
モデムとは
モデムはアナログ信号とデジタル信号を相互に変換する装置です。
アナログ回線のADSLや光回線のVDSL配線方式で使われています。
VDSL配線方式の集合住宅では建物まで光ファイバーケーブルで、各部屋までは電話線で配線しています。
各部屋ではモジュラージャックとVDSLモデムを電話線で接続するのでONUはありません。
アナログ回線は2024年1月に完全終了が予定されています。
ルーターとは
ルーターは「ルート( 道筋)をつくる役割」という意味で、デジタル信号をスマホやパソコンなどの端末に送る装置です。
LANケーブルでパソコンやゲーム機などを接続してインターネットをするのがルーターの役割ですが、Wi-Fiの電波を飛ばしてLANケーブルなしで使えるルーターも多いです。
ルーターにインターネットの接続設定をすれば、ルーターに接続している全ての端末でインターネットが利用できます。
1台に機能が集約されているホームゲートウェイ
ホームゲートウェイ(HGW)とは、ルーターにひかり電話やWi-Fiの機能がついた多機能ルーターのことです。
NTT光回線(フレッツ光・光コラボ)を利用する際、ひかり電話やレンタル無線LANルーターを契約すると、ホームゲートウェイ(HGW)が届きます。
ホームゲートウェイには次の種類があります。
- 一体型ホームゲートウェイ
- 単体型ホームゲートウェイ
一体型ホームゲートウェイ
一体型ホームゲートウェイとは、ONUとルーターが一体になっているひかり電話対応機器です。
電話ポートや無線LAN機能があり、契約があればこれ一台でひかり電話やWi-Fiでインターネットが利用できます。
電源ランプが2種類あり、「電源」がONU電源、「ルーター電源」がルーター部分の電源です。
NTT西日本では2022年12月現在PR400やPR500が一般的で、上部に無線LANカードの差込口があり、無線LANカードを挿してWi-Fi環境を作ります。
NTT東日本では無線LANが内蔵されたRS400やRS500が届きます。
単体型ホームゲートウェイ
単体型ホームゲートウェイは、ONU機能を搭載していないひかり電話対応ルーターです。
VDSL方式の集合住宅は、VDSLモデムと単体型ホームゲートウェイを接続してひかり電話や無線LANルーターとして使います。
2019年以降RX600という単体型ホームゲートウェイが登場しました。
RX600は小型ONUを挿入して一体型ホームゲートウェイのようにして使用します。
ただし光回線を新規契約すると、RX600が届くか前述の機器が届くかわかりません。
レンタルなので通常RX600を指定できないし、機器は基本的にリユース品よ。
ONUの種類と接続方法
ONUには、形状や役割の違ういくつかのタイプがあります。
- GE-ONU
- 小型ONU
- V-ONU
- GV-ONU
- ONU一体型HGW
- GV-ONU一体型HGW
それぞれの役割と接続方法を解説します。
GE-ONUの接続方法
GE-ONUとは、光信号とデジタル信号を相互変換する光回線終端装置です。
機器側面に「GE-PON<※>ONU」と表記されています。
(※にはCやFなどのアルファベットが入りますが機能は同じです。)
光コンセントとONUを室内用光ファイバーケーブルで接続し、ONUとルーターをLANケーブルで接続します。
ルーターにインターネットサービスプロバイダ(ISP)の接続設定がされていれば、有線(LANケーブル)や無線(Wi-Fi)で接続したパソコンやスマホなどの端末でインターネットが利用できます。
小型ONUの接続方法
小型ONUは、単体型ホームゲートウェイに差し込むスティック型ONUです。
光ファイバーケーブルの差込口が外側になるようにRX600の差込口に小型ONUを挿入し、そこに光ファイバーケーブルを接続します。
通常のONUはLANケーブルでパソコンやルーターなどの端末と接続できますが、小型ONUはRX600とRS500以外のNTT機器と接続できません。
V-ONUの接続方法(自分でしない)
V-ONUは光回線でテレビを視聴するための映像用回線終端装置です。
アンテナ不要で地上波デジタル放送・BSデジタル放送・CSデジタル放送(オプション)が視聴できます。
光コンセントからV-ONUを光ファイバーケーブルでNTTの修理担当者が接続します。
インターネットも利用する場合は、V-ONUとは別にGE-ONUとルーターまたはONU一体型ホームゲートウェイが必要で、V-ONUから光ファイバーケーブルで接続しなければなりません。
V-ONUはNTT作業員が接続するわ。
故障の場合も自分で交換できないので、事業者に修理依頼をしましょう。
GV-ONUの接続方法
GV-ONUは光回線終端装置(GE-ONU)と映像用回線終端装置(V-ONU)がひとつになった装置です。
GE-ONUにはついていない同軸ケーブル(テレビ用アンテナ線)の差込口があります。
GV-ONUにLANケーブルでルーターを接続すればインターネットを利用でき、同軸ケーブルでテレビと接続すればデジタル放送の視聴も可能です。
ONU一体型HGWの接続方法
ONU一体型HGWは、GE-ONUとひかり電話対応ルーターがひとつになっているHGWです。
電話ポートや無線LAN機能があり、ひかり電話の契約があればこれ一台でひかり電話やインターネットが利用可能です。
無線LAN機能付きのものであれば、家の中をWi-Fi環境にできます。
光コンセントとONU一体型HGWを光ファイバーケーブルで接続します。
GV-ONU一体型HGWの接続方法
GV-ONU一体型HGWは、回線終端装置であるGE-ONUと映像用回線終端装置であるV-ONUと多機能ルーターであるホームゲートウェイがひとつになったものです。
これ一台でテレビの視聴・有線やWi-Fiでのインターネット・ひかり電話も利用できます。
それぞれ別々だと3台の機器を設置し、電源タップも3つ必要でしたが、GV-ONU一体型HGWがあれば機器は1台だけで配線もすっきりです。
- ひかり電話:モジュラーケーブル(電話線)で固定電話機と接続
- テレビ:同軸ケーブルでテレビと接続(別途チューナーが必要)
- パソコンやスマホなどの端末:LANケーブルまたはWi-Fiで各端末と接続
光コンセントとGV-ONU一体型HGWを光ファイバーケーブルで接続し、GV-ONU一体型HGWと上記のように配線します。
ONUは自分で用意する必要はない
光回線事業者と契約すると、NTTからのレンタル品として自宅に届きます。
通信費に使用料は含まれているので無料です。市販されていないので購入はできません。
ヤフオク!などでたまに出品されていますが、NTT側でMACアドレス(インターネットを利用するための固有の情報)の設定が必要なため、契約して届いた機器でしかインターネットを利用できません。
契約内容によって届く機器の種類が違います。
- インターネットのみ:GE-ONU(無料レンタル)
- インターネット+ひかり電話:ONU一体型HGW(有料レンタル)
- インターネット+Wifi:ONU一体型HGW(有料レンタル)
- フレッツテレビ:V-ONU(有料レンタル)
- インターネット+フレッツテレビ:GV-ONU(有料レンタル)
- インターネット+フレッツテレビ+ひかり電話またはWi-Fi:GV-ONU一体型HGW(有料レンタル)
プロバイダによっては、Wi-Fiルーターを無料レンタルや無償提供のキャンペーンもあるわよ。
インターネット+Wi-Fiの利用予定なら、ONUを無料でレンタルして、自分で市販のWi-Fiルーターを設置した方が、性能もよくお得な場合が多いです。
ONUのランプ状態からトラブルの原因が分かる
ONUのランプ状態を見ると、機器が故障しているのか配線のトラブルかなどがある程度わかります。
一体型HGW、GV-ONU、GE-ONUの4つのランプは同じ役割です。
種類別にランプの見方を解説するので、自宅にあるタイプに応じて参考にしてください。
GE-ONUのランプ
ランプは4つあり、それぞれに以下の意味があります。
- 電源:赤(オレンジ)点灯や消灯の場合は機器故障
- 光回線(PON TEST):NTT局内からの光信号が届いていれば点灯
- 認証(AUTH):正しい契約情報が届いていれば点灯
- UNI:ONUに接続している機器に信号を送っていれば点滅または点灯(接続している機器に電源が入っていなければ消灯)
ランプが全部消灯している場合は、電源タップを変えてみましょう。他の電源タップでもランプがつかなければ機器の故障です。
光の信号が機器まで届いていなければ「認証」と「光回線」が消灯します。
室内の光ファイバーケーブルが光コンセントから抜けたり、被膜が破れていたり折れていたりしていないか確認しましょう。
室内に異常がなければ屋外でのトラブルの可能性が高いです。
小型ONUのランプ
差込口上部に黄緑色のランプが2つ点灯していれば、通信状態は正常です。
消灯している場合は故障か、小型ONUがきっちり挿入されていない可能性があります。
一つ消灯し、もうひとつが赤く点灯している場合は、光の信号が届いていません。
室内の光ファイバーケーブルの状態を確認しましょう。
V-ONUのランプ
V-ONUには二つしかランプがありません。
「映像出力」が消灯していれば正常です。
機器故障や通信障害の場合は赤く点灯します。
GV-ONUのランプ
GV-ONUにはGE-ONUと同じ4つのランプに加え、「映像出力」ランプがあります。
「映像出力」は、黄緑色に点灯していれば正常です。
機器故障や通信障害の場合は赤く点灯します。
ONU一体型HGWのランプ
ONU一体型もGE-ONUと同じ4つのランプがあります。
「認証」と「光回線」が消灯していれば、機器の故障ではなく通信障害の可能性が高いです。
「電源」が点灯しているのに「UNI」や「ルーター電源」が消灯している場合は、ルーター部分が故障しています。
どちらにしても事業者の故障窓口に問い合わせをしましょう。
GV-ONU一体型HGWのランプ
GV-ONU一体型HGWもONU一体型とほぼ同じです。
違う点は「映像出力」というランプがある点で、「映像出力」は黄緑色に点灯していれば正常です。
機器故障や通信障害の場合は赤く点灯します。
「電源」が点灯しているのに「UNI」や「ルーター電源」が消灯している場合は、ルーター部分が故障しています。
どちらの場合も事業者の故障窓口に問い合わせをしましょう。
ONUを交換できるケース
ONUの故障の場合と古くなった場合、依頼すれば交換ができます。
修理担当者が訪問して交換するか、配送されるものを自分で交換するかのどちらかです。
訪問より配送の方が早い場合が多いので、自分で交換できるなら配送の方がよいでしょう。
故障の場合
ONUが次のような状態であれば、機器の故障です。
この場合は事業者からNTTの故障窓口へ依頼してもらいましょう。
古くなった場合
ONUが古くなったせいで通信速度が落ちたり頻繁に切れると疑われる時は、ほとんどの場合依頼すれば交換できます。
事業者へ機器を交換してほしいと依頼すると、NTT光故障窓口から連絡があり、訪問点検か配送での交換対応をしてくれます。
訪問点検の場合、機器の交換が必要か最終判断をするのは訪問した修理担当者です。
正常かどうか判断してくれるので安心材料にはなりますが、機器交換希望と伝えていても必ず交換してくれるとは限りません。
機器の交換は配送がおすすめ
配送での機器交換を希望すれば、必ず交換してくれます。
電報またはゆうパックでの配送で、依頼した翌日以降の希望日に到着するケースがほとんどです。
配送料は手元にある機器の返送料も含め、一切かかりません。
ONUまたはONU一体型HGWを交換して電源を入れると、最大1時間程度インターネットが利用できません。
これはMACアドレスという情報の変更が行われるためです。
日数がたつとMACアドレス変更が自動的に行われなくなるので、機器が届いたらなるべく1日~2日のうちに機器を交換しましょう。
22時半~翌朝7時まではMACアドレスの変更はされないから注意してね!
HGWはひかり電話やテレビ視聴の時以外おすすめしない
NTTのHGWをWi-Fi環境のためにレンタルするのはおすすめしません。
なぜならNTTのHGWはリユース品のレンタルで、場合によっては5、6年前の機器が届くこともあり、新品に交換はできないからです。
月々安くレンタルできるとはいえ、1年も使えば買った方がお得になるし、頻繁に新製品を発売している無線LANメーカーに比べると、性能的に劣る可能性があります。
ひかり電話を利用する場合
ひかり電話を利用するなら、ONU一体型HGWをレンタルすることになります。
この場合もNTTのHGWでWi-Fi環境を作るのではなく、自分で準備した無線LANルーターか、ISP提供のルーターを接続してWi-Fi環境を作った方が良いです。
無線LANルーターのメーカーの商品は、半年から3ヵ月に一度コスパの良い新製品が発売されています。
ISP自動接続設定がある場合
ドコモ光の一部ISPで提供されているISP接続が自動設定できるサービス※の契約がある場合、NTTのHGWにISP情報が自動的に入るので、ISP接続設定をする必要がないケースがほとんどです。
機器を交換した際、ISP情報を探したりややこしい設定を入れ直す必要はありません。
ソフトバンクのBBユニットも自動的に接続設定が入るので、ISP設定は不要です。
※ISP接続設定が自動的に入るサービスの詳細は、各ISPまたは事業者に問い合わせましょう。
光回線のONUによくある質問
ONUについてよくある質問をまとめました。
- GE-ONUってなに?
- GE-ONUとは、光信号とデジタル信号を相互変換する光回線終端装置です。
>> GE-ONUの接続方法を見る
- ONUってなに?
- ONUは「Optical NetWork Unit」の頭文字をとったもので、回線終端装置ともいいます。
光ファイバーケーブルで届いた光信号をデジタル信号に変換したり、逆にデジタル信号を光信号に変換したりする装置です。
>> ONUについてもっと詳しく見る
- ONUは自分で買うの?
- 光回線事業者と契約すると、NTTからのレンタル品として自宅に届きます。
市販されていないので購入はできません。
>> ONUの入手方法を詳しく見る
- ONUは交換できる?
- ONUの故障の場合と古くなった場合、依頼すれば交換ができます。
>> ONUの交換方法を詳しく見る
ONUまとめ
この記事では以下の通り、光回線に必要なONUについて解説しました。
- ONUは光信号とデジタル信号を相互変換する装置
- モデムはアナログ信号とデジタル信号を相互変換する装置
- ルーターはデジタル信号をスマホやパソコンなどの端末に送る装置
- HGWはひかり電話やルーターの機能がひとつになった装置
- ONUの「認証」「光回線」が消灯していたら通信トラブル
- V-ONUやGV-ONUがあればアンテナ不要でテレビが視聴できる
光回線はONUがなければインターネットを利用できません。
普段はONUを意識することはないですが、インターネットが切れたり不安定になった時、ランプ状態から状況を判断できれば慌てずに済みますよね。
この記事を参考にしていただき、ONUについて理解が深まりトラブルが起きても自分で原因や解決策を見つけられるようになると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。